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猫と婆とそんな占い

「一度みてもらいなさい」
友達もそう言うのだけれど……。

私には踏み出せない一歩がある。
最悪の結果から考えれば、陽気にスキップを踏むように前に進むわけにはいかない。
明るい方向を見つめ、まるで何も考えていないように進める人たちを、私は一生理解することができないし、また、だからこそ彼らを羨ましく見つめることもあった。
色鮮やかな冬の衣装を身に纏った人々が歩く公園通りを、12月の風が吹きぬける。
一匹の蝶が、ひらひらと青く輝きながら風に乗り遅れないように
私を追い越していった。
どこへ行くのだろう?
あるいは、誰のところへ……



大丈夫だよ
と言ってほしい

心配ないよ
と言ってほしい

でももしも……

その時
絶望に暮れる自分を
見たくはない

私は二の足
無限の踏切

まだ
大丈夫だよ
と言ってほしい

何も
心配ないよ
と言ってほしい

でももしも……

もしももしも……

その時
絶望に暮れるキミを
見たくはない

私は二の足
無限の踏切

この形は一瞬で

きっと終わりがある以上

この形は一瞬で

どんなに長くても

もっと遠いものからみれば

この形は一瞬で

蝶よ

その羽ばたきも 起承転結さえも




蝶は、お婆さんの帽子の上にピタリと止まって依然として輝いていた。
古ぼけたテーブルの上に、小さな猫がちょこんと座っている。

吸い寄せられるように、私は占い婆の前に立っていた。
言われるままに、猫の手を握った。
お婆さんがもう一方の猫の手を握り、猫の顔を覗き込んだ。
猫の瞳が青く光る。
その中から、占い婆は答えを読み取っているようだった。

   近い将来、あんたは好きな四字熟語を選ばねばならない
   そこで難攻不落、四面楚歌などと決して言わないこと
   相思相愛、縦横無尽……もNGワード
   日替定食などは論外じゃ
   運命は些細なことで決まる!
   些細に過ぎて留めてもおけぬ
   顔だけに騙されたなら逃げていってしまう
   甘すぎたハバネロの誤解のように
   気がつくのは決まって失った後で
   新年はいつまでも新しくないから
   あんたは嫌でも急がないとならないし
   四字熟語を決めなければならない
   ああ七の月に 星が落ちてくるのが見える
   メリークリスマス!

お婆さんの話が終わると、猫は力を使い果たしたようにテーブルに身を伏せた。

その横顔は、金八先生の授業が終わりを迎えた時の黄昏に染まっていた。

「ありがとう……」

猫に礼を言った。
眠り込んでいた蝶は、お婆さんの帽子を離れて夜の方向へ飛び始めた。
急ぐことなく、私もその後を追いかける。
少しだけ、軽い足取りで。




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テーマ : 詩*唄*物語
ジャンル : 小説・文学

Comment

占いで”見てもらうとうのは、確かに
そんな思いからなのかもと一緒にうたってみながら
思いました。


はじめまして。(ぺこり)

caiyeさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

僕は占いは、あまり信じない方です。
でも良い結果だけは、
少しだけ信じる時があります♪
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junsora(望光憂輔)

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おかしな比喩を探し求める内に
いつしか詩を書きはじめました
たいした意味などありゃしない


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今日も散らばって行こう
いつも破り捨てられても

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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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