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ヒツジとヤギ

お婆さんは、毎日母になる。
ヒツジの旅から帰ってくる度に、
枕元には、お婆さんの子供たちが生み出される。
生み出される速さ故に、その一つ一つを、
お婆さんは憶えておくことが出来ないのだ。
だから、猫はヤギのように食べてあげる。
猫はお婆さんと違って、
とてもきれい好きなのだ。



なにかな これは
私の分身

枕元の紙切れは
いつもなぞなぞ

かなかな これは
誰か答えて

自分で生んだものなのに
なぜだか 輪郭もわからない

わからないから捨ててしまおう
ろくでもない一行よ

なぜかな キミは
急に転身

隣で夢見てたのは
いつのことか

なぜかな これは
誰か教えて

自分で生んだものなのに
なぜだか 心もわからない

わからないから捨てられようか
かけがえのない一時よ

他人の態度の寂しさを
遠くから眺めながら

呼びかける
呼びかける
呼びかける

そうしてもう一度 

生み出したあの日の

大切な あいを




あいうえおと書かれた、意味のなさそうな紙切れを口にして、
ヤギは無表情に顎を動かしている。
味気のない朝食を食べる子供のようだった。
本当はもっと中身のある紙を食べたい……。
ヤギの冷たい目が言っていた。
かさかさという音に気がついて、お婆さんが起き上がる。
部屋の奥からほうきを持ってくると、怒り狂ったように襲いかかった。

「この盗人め!!」

ヤギは驚いて、一歩後退した。


その横顔は、何かが生まれる前のメモ切れのように白かった。


ヤギは縮小しながら、ゆっくりと猫の姿に戻った。
ビューンと棚に跳び上がって、お婆さんの怒りから逃げた。
ほうきを武器にするとは汚い!
猫は冷やかな目で、見下ろしていた。





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テーマ : 詩・唄・詞
ジャンル : 小説・文学

Comment

はじめまして、がいあんといいます。時々訪問させていただいています。いつも読み応えがあって、すきですね。
リンクさせてくださいね!!またきます。

がいあんさん、はじめまして。
このようなブログですが、すきと言ってもらえうれしいですw
リンクありがとうございます!
こちらからも貼らせていただきますね♪

みんな の プロフィールは、アクセスアップをお手伝いするサイトです。
http://blog.livedoor.jp/meannano/


より多くのひとに貴方のブログを見てもらえます。

永遠転校生

仲良くなった頃にあなたは去ってゆく
わかった頃にあなたは消えてゆく
変わりゆくもの変えられない
僕らは小さな子供だから

笑えた頃にあなたはもう遠くへ
許せる頃にあなたはもうどこかへ
選びたいもの選べない
僕らは無力な人間だから

いつも大事に想う時は
そんな人に限って
足早に通り過ぎて

いつも大事に想う人は
そんな時に限って
止めたくても止められない

いつになっても

僕らはずっと

永遠に転校生


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junsora(望光憂輔)

Author:junsora(望光憂輔)

おかしな比喩を探し求める内に
いつしか詩を書きはじめました
たいした意味などありゃしない


旅の途中の紙くずたち
今日も散らばって行こう
いつも破り捨てられても

猫と婆とそんな横顔はリンクフリー
「喜多さん、いいとこばっかじゃねえか」

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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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