心 の 隙 間 か ら 出 て お い で
「起きろ」
2007-07-27 Fri 17:27
「起きろ! 起きろ!」

目覚まし時計が連呼している。
まるで選挙演説のようだった。

 (言われなくてもわかってるよ

猫はわかっていた。
人から言われて何かをするのが、
何よりも嫌いだということを。

「起きろ! 起きろ!」

時計は猫の気持がわからなかった。
まるで選挙演説のように。

 (わかってるよ

猫は誰よりもわかっていた。
次に自分の取る行動を。

猫は、目覚まし時計を手に取って、
窓から外へ放り投げた。

 (誰にも、当たりませんように

猫は手を合わせて祈った。
何か悪いことが、起きる予感がして、
夏の朝に、少し震えた。




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