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新しい旅『もちつき大会』

楽しい祭りの輪の中に、猫とお婆さんも加わった。
寒さに負けることなく、人々は陽気だ。
獅子の面を被った芸人が脅かしに来たが、猫は泣かなかった。
巨大な臼の中で、人々は代わる代わる餅をついていた。

ついにお婆さんの番が来た。
お婆さんは威勢良く、餅をつきはじめた。
猫はお婆さんの腕の動きに合わせて、陽気に頭を振り始めた。
お婆さんを応援するように……





もちつき大会
もたついた

もたもたもちもち
もたもたもちもち

もちつき大会
もたついて

物言いついて
悪態ついた

持ち物検査
もたついて

手垢がついて
ため息ついた

もちつき大会
もたついた

もたもたあちちち
もたもたあちちち

もちつき大会
もたついて

一息ついて
悪霊ついた

もちつき大会
もちついて

もちつき大会
落ちついた






お婆さんたちの活躍によって、もちつき大会は大成功に終わった。
活躍した後に食べる餅は、格別にうまかった。
猫とお婆さんは、思い残すことがないほど腹いっぱいで……
獅子の男に帰りの地図を書いてもらった。
けれども、猫は獅子男を疑い深く睨んだ。
その横顔は、疑心によってつかれた餅のように離れなかった。

人々の賑わいを後にして、歩き出す。
地図のように進んで行くと、寂しい道に出た。
祭りの後のようだった。

「本通商店街……」
お婆さんの目に、くたびれた文字が飛び込んできた。





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テーマ : 詩*唄*物語
ジャンル : 小説・文学

Comment

こんばんは。イーゲルと申します。

『もちつき大会』や『人形のまち』のような
詩はユーモラスで好きです。
他に「そんな学校」シリーズも何気に好みです。宮沢賢治の『ペンネンネンネンネンネネムの伝記』に出てくるお化けの学校を思い出しました。

ありがとうございます

こんばんは、イーゲルさん。

気に入ってもらえてうれしいですvv
自分も好きで書いています。
理屈にあまり関係ないような詩も大好きなんです。
主流、あるいは幅広く好まれるようなものではないかもしれないけれど、
好きな人も実在するんだとわかると、
「こういう詩を書いてもいいんだな……」と、
何気に心強く感じられます。

「そんな学校」を読んでもらえたようで、うれしく驚きました!
(整理して消そうとした時期もあったので)
やはり自分も何気に愛着があったりして、
けれども、そのように言われることがあるとは思いませんでした。
またどこかで「そんな学校」のようなものに挑戦したいです。

宮沢賢治の今度読んでみます。
教えてもらって、ありがとうございます♪

こんばんは。

まるで絵本の世界に来たみたい。
一つ一つがちゃんとストーリーになっていて、
見るたびに、次の展開が楽しみになります^^

お婆さんはとっても元気が良いし。
猫との関係も面白くて好きです(*`ω´)

こんばんは。

未蔓さん、コメントありがとうございます。

絵本には、とても憧れていて、
時々そういうイメージを浮かべていたり……
だから、そういう感じを持ってもらえうれしかったです!
絵を描ける人はとても羨ましく思います。

次の展開があるような、連載ものにも、
憧れがあって、時々連続性を持たせようと、
頑張ってみたりもします^^;

お婆さんは、自分にとっても元気付けられる存在です。
やはり、猫との静かな関係性のおかげかもしれません。
ありがとうございます♪
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おかしな比喩を探し求める内に
いつしか詩を書きはじめました
たいした意味などありゃしない


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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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