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新しい旅『訪れたバス』

踊り疲れるまで踊り続けた後で、瞬時に夜が訪れた。
落葉の中に固まっていた時間が、一気に溶けたようだった。
ようやく原点を探し当てたように滑り込んだバスは、猫たちの前に、
停止した瞬間ドアを開くと、深いため息を吐いた。

「待たせてわるかったなー … …」

おばあさんの耳に、その音は好意的に響いた。
猫はステップを乗り越え、おばあさんが後に続いた。





ただ訪れたバスに
僕らは乗り込んだ

行く先は知らず
ただ新しい場所に

駆り立てられるままに
僕らは手を取って

揺れる想いを
そのまま乗せて

行く宛ては持たず
ただ新しい旅を


古びた時を置いていく

曇った硝子の向こうに
新しい道が見えている


夜を引き離しながら
時の静寂を揺らしながら
訪れたものたちを運ぶ


昨日の喜劇は
ここに

この空白のバスに
置いていく

ここに僕を
置いていく


新しい夢をみるために


僕らは乗り込んだ

ただ訪れたバスに






猫とおばあさんだけを乗せてバスは進む。
眩しく輝く硝子のビルを過ぎた。
寂しく静まり返った湖を過ぎた。
どこにも止まらず、誰も拾わずに……
猫はお婆さんの膝の上で、眠っていた。
その横顔は、永遠に訪れない終点のように揺れていた。

「次は、終点、人形の町……」









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テーマ : 詩*唄*物語
ジャンル : 小説・文学

Comment

祭りでコメントもらったものです!!
初めまして。

最後の

僕らは乗り込んだ
ただ訪れたバスに

がすごく詩を読んでいった後にグッとさせられる
ところだなあと感じました。
なかなかコメント書くのは上手くないので
こんなことしか言えませんが失礼します。

Thiekoさん、はじめまして。
「詩祭」おつかれさまでした。

最後の部分は最も気を使っているとこで、
気に入ってもらってうれしいです!

いえいえそんなことはありませんよ。
(私の方がきっと支離滅裂なコメントを得意とします)
とてもうれしいコメント、ありがとうございました♪

年越詩祭ではありがとうございました

明けましておめでとうございますv
年越詩祭の方でコメントをありがとうございました^^
コメントによって書いた詩が生きてくることが多々ありまして、
それぞれの捉え方や感じ方などが新鮮だったりします。
junsoraさんの世界は不思議世界を漂っている感覚になりますが、でもなんだかどこかで私はこの世界を知ってたというか
触れたことがあるような気がしたりして心地いいです。
時々遊びに来させてください^^
どうぞよろしくお願いいたしますv

ルナルナさん、明けましておめでとうございます。
「詩祭」お疲れさまでした。
ありがとうございました。

本当にそうだと思います!
聴き方読み方、感じ方捉え方というのは、広く様々で
コメントの中から、また別の世界が開かれていくように
感じられることがあります。
それから、コメントの言葉からあれこれ想像する内に
また別の詩が始まっていたり……
それは、とても興味深いことのように思えます。

不思議好きなので、そう言ってもらえるとうれしいです♪
そして、デジャヴ感のようにどこか心地良く思ってもらえれば……。
そういえばそうなのかもしれません。
きっと未知と既知の融合する世界が、自分は好きなんです。
またいつでも遊びに来てください!
こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。
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おかしな比喩を探し求める内に
いつしか詩を書きはじめました
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今日も散らばって行こう
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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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