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新しい旅『落葉のダンス』

このバス停は幻なのか……
いつまで待ってもバスは来ない。
ただ待っている間に時は過ぎ、猫とおばあさんは歳をとっていく。

どこからともなく白い風が吹きつけて、落葉を寄せ集めた。
それは、意思を持ったまとまりとして渦巻きながらダンスチームを作ると、
誰かが置忘れたダイニングチェアーの上で猫を被っていた生き物も、
軽やかな身のこなしで飛び下り、その輪に加わった。
猫は、風の中で回転を始めた。





踊れ踊れ
落葉の中に
広がって

冬の視線を浴びながら
陽気なステップ踏んづけて

踊れ踊れ
落葉を散らし
行き場をなくし

息あがる激しさで
悪意と失笑を振り払い

踊れ踊れ
落葉のように
雪のように

いまきみも

真っ白で
待ちきれぬものを
忘れるように

踊れ踊れ
落葉を舞わせ
涙を降らせ

踊れ踊れ
落葉となって
緩やかに


戻らないもののため

この瞬間に想いを乗せて


踊れ踊れ


もう一度

落葉のダンスを






いつしかおばあさんも、猫と一緒なって踊っていた。
まるでその空間だけ、地球上の問題から浮き上がって見える。
踊っている間に、おばあさんは見る見る若返っていくようだ。
道行く人の寒い視線を浴びて、おばあさんは10歳若返り、
猫はその10倍目を丸くした。
その横顔は、落ち続ける落ち葉のように記憶を留めている。
けれども、ようやく、
バスが訪れた。








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テーマ : 詩*唄*物語
ジャンル : 小説・文学

Comment

こちらでは初めまして。ayaseです。
先日は年越詩祭の私の詩に、素敵なコメントを下さってありがとうございました。

ここは雰囲気のある居心地の好いブログですね。
そして心に響く言葉が随所にあって、浸ってました。

>戻らないもののため

>この瞬間に想いを乗せて

おばあさんと猫のダンスが目に浮かぶ中でのこのフレーズには
来るものがありました。
また寄らせて頂きますねv-254

ayaseさん、こんにちは。
あの詩、とても温かく印象に残っています♪

雰囲気出ているでしょうか……
ありがとうございます!

猫とお婆さんは、ただ馬鹿騒ぎのように踊っているようで、
意外にそのステップの中には、もう戻らない時への
惜別の念が含まれていたようです^^;

ここは猫やお婆さんあっての場所ですが、
詩と合わせて読んでもらい、ありがとうございます♪

またいつでもお立ち寄りください。
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おかしな比喩を探し求める内に
いつしか詩を書きはじめました
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今日も散らばって行こう
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「喜多さん、いいとこばっかじゃねえか」

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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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