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小さな疑問

クルクルとおばあさんが指を回す。
クルクルと、とんぼが首を回して「何か用か」ときいた。
おばあさんが手を伸ばすと、「そういうことか」ととんぼが飛び立った。

一瞬遅れて猫が後を追いかける。
けれどもあれは幻の12色とんぼ…
夜の中でもダンプカーのように点滅する。
速い 速い まるで速い 虫の一生よりも速い…




小さな秋の中に小さな虫は
小さな疑問でないていた

どう思っているんだろう

虫のようにあしらって
虫のように扱うなんて

小さい奴だな

僕らは
葉の一枚一枚
夜露の一粒一粒を
大きく受け止めるよ

僕らが虫だからといって

虫のように思うなんて

虫のように追い払い
虫のように踏みつけて

小さいからといって
小さく扱うなんてひどい奴だな

小雨の一滴が
ささやかなそよ風が
僕らを揺らすよ

小さいからといって
小さく思うなんて小さい奴だな

僕らの王国を知らないくせに
大きいものしか相手にしないなんて

人間が小さいな

目立つものしかみえないなんて
人の方が小さいな

人の浮かばない空間
小さなベルベットの翼
夜風に乗って光る瞳

すぐに消えてしまうから

器用な手の中に
閉じ込めて慰めようなんて

余計なお世話だな

どこまでも どこまでも

空の模様が同じに見えるから

花の横顔が同じに見えるから

飛んでいく唄は見失ってしまうよ

そうだ

見つけたかったら

小さくなってごらんよ





「おばあさん、ダメだったよ…」
打ちのめされ、消沈して猫が帰ってきた。
その横顔は、秋の虫のひそひそ話ほどに萎んでいた。
おばあさんは、両手をぴしゃりと音を立てて合わせた。
蚊と呼ばれた生き物が地に落ちた。






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テーマ : 詩*唄*物語
ジャンル : 小説・文学

Comment

小さいからといって
小さく思うなんて小さい奴だな
ほんとそうですね。虫、単細胞生物、身体の細胞、どんな小さな物にもその中に宇宙と同じくらい大きな世界がありますね。そしてどんなに小さくとも一つの命。とっても考えさせられて、猫とおばあさんには面白くって・・・いつもステキです。ありがとうございます!

全体の雰囲気がすごく良かったです♪

>一瞬遅れて猫が後を追いかける。
>けれどもあれは幻の12色とんぼ…
>夜の中でもダンプカーのように点滅する。
>速い 速い まるで速い 虫の一生よりも速い…

の冒頭から

>おばあさんは、両手をぴしゃりと音を立てて合わせた。
>蚊と呼ばれた生き物が地に落ちた。

と、やや不条理な終わりまで。
すごく雰囲気が整ってますね(^^)

あおはさんへ

あおはさん、コメントありがとうございます。

大きいことは良いことでしょうか?
ふと、そんなことを考えます。

大きければ、それだけ遠くを見渡せそうですが今まで見えていた世界を見失っていくのだとすれば、それは哀しいことでもありますね。
大きなものへの憧れは常にあるけれど、小さなところへ下りていくのも素敵なことかもしれません♪

考えを広げてもらって、ありがとうございますvv
猫とおばあさんは、いつも助けられて生きています!

yosukeさんへ

yosukeさん、コメントありがとうございます。

気に入ってもらってありがとうございます☆
自分でもとても気に入っていますvv

クルクルとおばあさんが……
たぶん始まり方が良かったのだと思います。
良い雰囲気で続けることができました。

最後のおばあさんの手の音は、虫の唄への拍手にも聞こえてきます。
とても不条理で哀しい拍手でした♪

リンクさせていただきました!
これからもよろしくお願いします。

あおはさんへ

あおはさん、リンクありがとうございます!
こちらからも貼らせていただきますね♪

こちらこそこれからもよろしくお願いしますvv

『落書き』に今さっき気付いて、やられてしまいました(>_<)
こんなふうに言葉を綴るjunsoraさんには正直、感服の一言しかありません(^_^;)

yosukeさん、コメントありがとうございます。

それはもったいない言葉ですが、感謝いたします!

落書きというように軽いいたずら心のようなものが発端ですが、ちょっと思いついたら書いてみたくなって、やはり気軽に書けることが落書き的な長所かもしれません。
いつでも書いたり消したり直したりできます。
(最も一度書いたものはなかなか消せもしないのですが……)
反面、文章を書いても更新されず気づかれにくい、という当然の欠点もあります。

実は、これは割りと最近書いたものですよ♪
自分でも、正確な日付がわからないのも短所ですね^^;

(そんなことより、早く本文も書かないと……)(笑…)
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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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