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一本木への手紙

「ちょっとここで一休みしようかね…」
新種の植物を収めたカメラを鞄の中にしまい込むと、おばあさんは大木の下に腰を下ろした。
こんな陽射の強い日は、やっぱり木陰で休むのが一番だ。
木の匂いが猫の鼻先をくすぐって、思わずあくびをついた。
この木は何の気だったかな…?
猫が見上げるはるか上に、生い茂った野菜がそよいでいるのが見える。
猫とおばあさんにはまことに喜ばしい風が吹いていた。
「きっとこれはブロッコリーの木だな…」
猫は納得しながら、おばあさんの入れてくれた水をおいしそうになめた。
その横顔は、年輪を重ねた木そのもののように落ち着いて見えた。



いつも私は風の中で恐れ笑う
いつも凛としているあなたをみて
私はいいなと思うのです

あなたはいつも一本木で
あなたはいつも悠然と構え
何事にも動じないのですね

私はあなたの足下で
雨のように照りつける陽射から
身を潜めて夕暮れを待ちます

いつも浮いて沈んで戸惑って
いつも凛としているあなたをみて
私はいいなと思うのです

あなたはいつも一本気で
あなたはいつも真っ直ぐで
何事からも逃げないのですね

私はあなたに身を寄せて
太陽のように降り注ぐ雨粒から
逃れながら希望を想います

空は色を変え雲は形を変えて
私の前を過ぎ去るものばかり

けれどあなたは変わらない
たったひとりで向合っている


いつも私は想うのです


ただあなたを見上げながら
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テーマ : 詩*唄*物語
ジャンル : 小説・文学

Comment

一本木への憧れや、その強さに支えられながら前向きな感じがじーんとします。
でも、ブロッコリーの木には、笑えます。そういえばブロッコリーって小さな木みたいですものね(笑)

ありがとうございます

あおはさん、コメントありがとうございます。

ぶれのないものへの憧れがあります。
いつも変わらぬ姿勢で立っていられるのはすごいなと思いますvv
自分にはとても無理なような気がします…

確かにブロッコリーは小さな木のようでもありますね(笑)
だから猫はその木をブロッコリーと勘違いしたようです^^;
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junsora(望光憂輔)

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おかしな比喩を探し求める内に
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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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