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一人ぼっちの朝

「どこをほっつき歩いているんだかねえ…」
朝が朝の中に朝の光を映し始めた。
木の上で蝉の嘆きが、花の上で蝶の薄さが風に舞った。
けれども、おばあさんはひとり気楽に水をまいている。
邪魔する者はひとりもいなかった。

「ここは人が多すぎる…」
あるいは犬が多すぎる。
猫は公園の階段を駆け上がった。
邪魔する者以外、ここには誰もいなかった。
高い所に行けば安全だ。
猫より高い所が得意な者はいないはずだし、それにも増してあの太陽に進んで近づいて行く者などいるはずがないのだ。
猫はひと時の安全を求めて駆け上がった。
その横顔は、朝が映し出した逃亡者のように焦りの色が浮かんでいた。
鳥がゆっくりと集まってきた。



朝早くに
形作るのは雲だ
話し出すのは鳥だ
届けられるのは風だ
歩きはじめるのは犬だ

朝の中を
離れていくのは夜だ

またゆっくりと朝が戻ってきた
夜よりも懐かしく夜よりも冷酷に

朝早くに
動くのは猫だ
色になるのは花だ
流れていくのは蝶だ
口をそろえるのは蝉だ

朝と共に
薄れていくのは夢だ

またゆっくりと朝が奪っていく
夜の毛布で包み込まれた孤独を

朝早くに
洗われるのは顔だ
揃えられるのは靴だ
挟まれるのはレタスだ
焦がされるのはトーストだ

目覚めた朝でなく

夜の終わりに訪れた朝が
早くも自分の居場所を奪っていく

また色と音を抱え込んで朝が戻ってきて

消えていった夜の後で映し出される

きみのいない世界が

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テーマ : 詩*唄*物語
ジャンル : 小説・文学

Comment

カタチ

湧き上がる雲のように形作られているのが素敵ですね。

上っていくような気がする、そんな詩です。

ありがとうございます

あーるぐれいさん、コメントありがとうございます。

ほんと雲が形作っているように見えますねvv

作っている時は、階段のように見えていたんですが、
センタリングすると形が変わっていました^^;

これは雲に違いありません!
雲が天に向かって上っていくような…
いま全部が雲のようにみえてきましたvv

朝と夜

世の色が鮮やかになる分、夢が薄れていく、、、
とても好きで、いいなぁと思います。
朝の描写が多いけれど、対比する夜をあれこれ考えてしまいました。
読む人が想像してしまう詩、素敵ですね^^

レニさんへ

レニさん、コメントありがとうございます。
気に入ってもらえてうれしいですvv

朝を語っているわりには、さわやかさには欠けているようです。
どちらかと言えば夜に加担しているような…
何かこの詩は朝に多弁ではあるけれど、実は夜への未練が出ているような(笑…)
きっとそんな詩ですね。

読む人が想像できる詩…  読む人にお任せな詩(笑…)
そういう詩、自分も好きですvv
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おかしな比喩を探し求める内に
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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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