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いなくなったきみ

「戻ってこないねえ…」
両手に顎を乗せて、おばあさんは窓の外の夜を見つめていた。

足りないの
この場所にある
生活は
お婆のくれる
ご飯も愛も

猫の詠う歌が遠くの夜から聞こえてきたような気がした。
いればいつも怠けてばかり、あるいは邪魔をしてばかりだったけど…
いなければいないで、それは主役の消えたミュージカルのようにも感じられた。
第一幕におばあさんはひとりだった。
月が雲に逆らって流れていくのを空ろな目が追っている。
その横顔は、月の夜の下で我が子を待つ親鳥のようだった。
鳥が、月を横切った。



どこに行ってしまったの
猫はどこに行ってしまったの
なぜ今日は戻ってこないの
別の居場所を見つけたの

どこに行ってしまったの
私の友達どこに消えたの
なぜ今日も戻ってこないの
別の自分に目覚めたの

どこに行ってしまったの
私を置いて消えてしまったの
なぜ姿を見せないの
道に迷って戻れないの

どこに行ってしまったの
私を残して自由を選んだの
なぜ声がしないの
もう疲れてしまったの

どこに行ってしまったの
私の友達
どこに消えてしまったの
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テーマ : 詩*唄*物語
ジャンル : 小説・文学

Comment

どこに行ってしまったの・・・悲しいです 頭の中でぐるぐるします。さっき、いつものnetの散歩に行ったら、毎日行くブログが「終わり」ってありました。なんだかショックで落ち込みモードのままここに来たら・・・。これって私の言いたかったことそのままです。問いかけられて、たたみかけられて、もう逃げられなくなります。
ところでjunsoraさん。junsoraさんは急に消えないでくださいね。お願いします。

ありがとうございます

あおはさん、コメントありがとうございます。

この世界もこの外にある世界と同じように、色々な移り変わりがあるのだと思います。
毎日そこにあるものは、明日も当たり前にあり続けるように錯覚してしまうけれど、
その毎日は一日一日を極限の状態で持ちこたえていたり、奇跡の上を歩くようにして進んでいることもあります。
それが突然やってくることは、仕方のないことかもしれませんが、
本当のかなしみは仕方ないでは片付けられない痛みなのだと思います。

まだまだ消えないと約束します。
だけど、消える時はその約束に触れる暇もなく急であるのかもしれません。
もしもその時は、それは私の意志の及ばないところでそうなってしまうのです。
だからその時は、そのことをわかってほしいのです。
けれども、消えないでと言ってもらえることは何よりもうれしいことです。
私は約束したい気持ちですvv
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Author:junsora(望光憂輔)

おかしな比喩を探し求める内に
いつしか詩を書きはじめました
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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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