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夕暮れのスヌーズ

「なかなか溶けないもんだね…」
角砂糖はカップの中で紅茶のオレンジと夕日の赤に染まりながら浮かんでいた。
おばあさんは銀のスプーンをカップの中でゆっくりと回している。
秘密の薬を調合する魔女を見るような目で、猫はおばあさんを見つめるうちに、やがて頭をソファーの隙間に沈めていった。
時々スプーンの立てる冷たい金属音で、猫は目を開けてみるけれどすぐにまた閉じてしまう。
その横顔は、夢に沈んでいくお日様のように薄かった。


目覚ましを止めても
それはまたすぐに目を覚ます
その泡沫の時は
夢の時間のように

警報を止めれば
私は一瞬で
眠りの旅に出発する

私の意志ではない
夢の世界から声がするのだ
目を閉じた時
その扉に吸い込まれてゆく

また警報が夢世界を遮って
私の夢舞台を破壊するけれど
指一本で決着を図って

現実を閉じてしまえれば
再び夢世界は色を放つ
私には背負う翼がある

それでも現実の5分は
私の羽を食べ尽くすし
夢の扉も破壊してしまう

試練の時は迫る
夢世界との決別を
夢と現実の選択を

うつらうつらと

スヌーズの真ん中に

今ならまだ戻れるのに
まだ私は夢の奥に
未練を置いている

うとうと うとうと

まだ私は行き来している
スヌーズの波の上で

私は両手をついて
腕を立てようと試みる
胸の奥に
目覚める意志を秘めながら

うとうと うとうと

それでももう一度
目を閉じてしまいたい

私は立ち上がる
ふらつきながらも
少しずつ現実に目を開ける

うとうと うとうと

だけどもう一度
現実を閉じてしまいたい

まだ自分の場所に残りたい
あの場所はまだ残ってる気がする

けれど私は歩き出した
まだ永遠のスヌーズの中で
想いを引きずりながら

私は今もまだ
永遠のスヌーズの中で
現実の道の上を歩く

夢の続きに残る想いを
ずっと引きずりながら
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テーマ : 詩*唄*物語
ジャンル : 小説・文学

Comment

私も目覚ましで起きてもすぐ寝てしまう方なので
2つ目覚ましかけます。

ありがとうございます

ノヴェリンさん、コメントありがとうございます。

一度でスッと起きてしまう人は、本当に寝てたのかなと思ってしまいます。
眠りの世界は、すぐ離れてしまうにはとても惜しいものに思います。
けれども、この季節はすこやかな眠りもままなりません。
秋の訪れが待ち遠しいです ^^

寝覚め

何度かスヌーズに呼ばれるものの、また寝てた・・なんてことがよくあります(笑
でも眠いからだけじゃなくて、夢の世界に戻りたい時もありますよねぇ。。。
自分の頭の中で作った夢なんでしょうけど、なんだか自分を待ってるような気もするんです。

この詩は、朝の夢と現実の狭間を行き来する瞬間を、とってもうまく表現されていると思いました。何度も何度も鳴ってるスヌーズの音が聞えてきます。
うちではスヌーズに打ち勝ったためか、夕方にも目覚ましが鳴ることがよくあります(笑)

レニさんへ

レニさん、コメントありがとうございます。

呼び戻される時間のなんと短いことでしょうか(笑…)
無理に起きなければならないというのは、つらいことですね。
眠りというのは、体にとっても心にとっても大事な気がします。

居心地の良い夢なら何度でも戻りたいですね。
悪い夢の方が案外多いんですが^^;

あおはさんへ

あおはさん、コメントありがとうございます。

この詩のしつこさは、やはりあっさりとは目覚められないことの表れです。
私は起きることがずっと苦手で、まだ眠りたい時に目覚めなければならないのならば、いっそ眠らない方がましだとさえ考えたことがあります。
その考えには、やはり無理があったのですが…
起きなければならない時に、それに逆らってもう一度眠ろうとすることも、素敵な挑戦といえるかもしれません。
2度寝、3度寝、4度寝… そうして数時間の時が過ぎていったこともありました!

たまに近所で止まらない目覚まし時計の音が聞こえるのは、スヌーズに打ち勝った勇者の時計なのですねvv

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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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