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蜜蜂の恋

悪魔に追い立てられるようにして、猫はおばあさんの家の中に逃げ込んできた。
テーブルの上に飛び上がり、椅子から床に駆け下りて、今度はテーブルの周りを駆け回る。
それでも針を隠し持った虫は、追撃の手を緩めることもなく、猫は猫で逃走の足を緩める余裕も、
なかった。
おばあさんは、2メートルもある長い棒のついた虫取り網を持ってきて、猫を助けようと狂ったように振り回した。逃亡者と追跡者の動きがあまりに速かったため、おばあさんの目はすっかり回り、肩で息をついていた。
蜂の巣をつついたような馬鹿騒ぎの中で、ようやくおばあさんの網が獲物を捕らえたかと思われた。
けれども、網の中に納まったのは全体的な猫だった。
猫は網の中で、背中を丸め捕らわれの猫となった。
その横顔は、無実の逃亡者のようにヒゲを生やして途方に暮れていた。


生まれて間もない朝の中に
小さな花が ぽつんと一つ
さじ加減一つで甘くなった
空からの贈り物のように
緩やかな存在は
秘密の蜜を持ち寄って
罪を二人で積み上げた

生まれて間もない森の中で
小さな虫が ぽつんと二匹
手加減一つで罪になった
空からの預かり物のように
許されない存在は
秘密の蜜を貢いでは
一つの罪を分け合った

蜜蜂は見つめ合う
空から地上を見下ろすように
甘い言葉を紡ぎ合い
虫の鳴く声で透き通る恋で

空っぽの夜がやってきて
空の真ん中に 星ひとつ
もう二人の巣も
空っぽになった

月から地球を見守るように
蜜蜂は見つめ合う
甘い言葉を紡ぎ合い
虫の鳴く声で好きと言える愛で
さよならと告げた
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テーマ : 恋愛詩
ジャンル : 小説・文学

Comment

意表をついて

はじめの文節から数え歌のように思いましたが途中からは。。
意表を突かれてしまいました(笑)

ありがとうございます

あまのじゃくさん、コメントありがとうございます。

歌を数えかけて、やめたという感じです。
意表でしたか(笑…)
私は、人を驚かせるのは好きですよ。不謹慎なほどに^^;

罪と蜜の完全な妄想ですv
誰かの想像の中で、物語になってたらいいなと思いますv

いいですね

誰かの中で。。
私の恩師がよく言っていました。
全てを完結させると面白くない、相手に投げかけてこその答えなのだと。
改めて思い出しましたよ。

「投げかけて…」

ありがとうございますv

確かに印象に残る物語などは、そうだったかもしれないと考えさせられました。
詩にしても、自然にそうなってしまう場合もあるけれど、
「投げかける」というのは、なかなか大変ですね(笑…)
少なくとも、そういうことをどこかで意識しながら、書いていこうと思いましたv
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おかしな比喩を探し求める内に
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今日も散らばって行こう
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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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