心 の 隙 間 か ら 出 て お い で
単純な雑草
2006-04-19 Wed 00:11
いつもの小さな公園を抜け出して、猫は未知の草原に駆け出した。
どこまでも続く草原、生い茂る草たちは、優しい陽射しの中で揺れている。
木々に吊るされたおみくじのように、絵馬に書き留められた決意のように揺れていた。
猫は、急に足を止めた。
この草たちは何を想い揺れているのだろう…。
わかるはずのないことを、時々は考えるのが猫だった。
3秒で停止し脳裏を駆け抜けた思考は、宙をさまよった後、猫の笑顔のように妖しく雑草の中に溶け込んでいった。
猫は、しばらくそれを目で追っていた。
その横顔は、方程式からもぎ取られたXのようだった。

雑草の伸び方は複雑で
あなたの考えも
想像も遠く及ばない
呼ばれることは稀
踏まれることは常
けれど気まま風のまま
今を生きてる

雑草の揺れ方は複雑で
誰かの優しさも愛情も
遠く届かない
知られることは稀
刈られることは常
だから気まま風のまま
今を生きてる

風の中に
謎めいて
傷つくままに
揺らめいて
深く
今に
根づいてる

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