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ただじっと

闇が翼竜の翼のように、街を包み込む中、店は夜に浮かぶ宝石のようだった。
猫はそれを火星人の基地と呼ぶ、そのコンビニの前に猫はいた。
基地の数が多すぎると、猫は思った。
今では、星の数よりも、自分たちの数よりも多くなってしまった。
猫が場所を間違えていたとしても、やむを得ないことだったかもしれない。
けれども、疑うには春はまだ寒すぎたのだ。
猫は、首を縮めてその場に居座り続けることを選んだ。
その横顔は、ひねくれたおみくじのようだった。


ただじっと 待つ1分
ただじっと 待つ一人
通り過ぎる 人影の中
立ち止まる 自分ひとり
置き去りの人形のように
街角の銅像のように
体の中で
何かが よぎり
横切り 突き抜ける

ただじっと 待つ永遠
ただじっと 待つひとり
素通りしていく 靴音の中
立ち尽くす 自分ひとり
書き置きの手紙のように
空想の産物のように
風の中で
何かが よぎり
横切り 突き抜ける

ただじっと
過ぎ去るのは自分以外
不安という名の
植物が
胸の中で
ふくらんでいく

ただじっと
ずっと ずっと
待っている
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Comment

人々が・・・時が・・・行き過ぎる中で、私も立ちすくんでいるようなそんな感覚をあじわいました。あいかわらず、前文と詩のバランスが良い感じですね。大好きです。

あおはさん、コメントありがとうございます。
信号を待ったり、発表を待ったり、朝を待ったり…
待つことは不安だったり、期待だったり、信頼だったり色々ですね。
いつもどうもありがとうございますv
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junsora(望光憂輔)

Author:junsora(望光憂輔)

おかしな比喩を探し求める内に
いつしか詩を書きはじめました
たいした意味などありゃしない


旅の途中の紙くずたち
今日も散らばって行こう
いつも破り捨てられても

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「喜多さん、いいとこばっかじゃねえか」

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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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