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2007-04-20 Fri 02:14
猫は泳ぎが得意だった。
亀がカケッコが得意なように、生まれながらの才能なのだ。 今日は、たくさんクジラとすれ違う。 どこへ行くのだ、クジラさん…… みんな、方向を間違えているよ。 猫は、深い眠りの海の中にいた。 さよなら海よ 私は地上に降りました ひとを持て成すため 切り刻まれ 炒めつけられ 口々に運ばれて 人々を楽しませながら 命の素となるでしょう さよなら海よ 私は地上に上がりました ひとを満たすために 塩がかかり 手がかかり 旨味に包み込まれて 人々を満たしながら 新しい命となるでしょう さよなら海よ 運命は波のようです ひとは手を合わせます ほんの一瞬時を止めながら 手をかけられた わたしたちにも いくら泳いでも、疲れることを知らない。 それが猫だった。 鮫に追いかけられて白猫になったり、 タコに墨をかけられて黒猫になったりして、 世界を三周してお婆さんの家に帰ってきた。 食卓の上には大好きな、シーフードのフルコース。 猫は一瞬にして覚醒する。 その横顔は、七つの海を股にかける猫のようだった。 「いただきまーす!」 猫とお婆さんは、仲良く手を合わせた。 口の中にひとつの海が広がっていく。 |
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| 猫と婆とそんな横顔 |
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