|
2006-09-08 Fri 20:59
「おばあさん、今日はあのおかしな帽子被ってないの?」
黄金のランドセルを背負った少年は不思議そうな顔で訊いた。 ランドセルの隙間から銀色の忍者刀がはみ出している。 「風が最初に……」 シルバーカーから猫が顔を出した。 けれども、おばあさんが猫の口をふさいで説明を止めさせた。 皆まで言うでない… 顔に形作られたしわがそう言っていた。 少年はくすりと笑うと背中まで伸びた赤毛を揺らしながら駆け去った。 猫は何か言い足りなそうな顔で、その後姿を見送った。 その横顔は、真実を封じ込められた黄金の小箱のようにちっぽけにみえた。 おかしな格好も 慣れてしまえば大丈夫 おかしな帽子も おかしな口癖も なくしてみれば寂しいね なんだかおかしくなりそうだ おかしな生活も おかしな考えも 慣れてしまえば当たり前 おかしなやり方も おかしなあり方も 慣れてしまえばおかしくない なんだかおかしな話だね おかしな宣伝も おかしな天候も 続いてみれば平気だね もう最初の頃には戻れない ありきたりの形はあり得ないように もう初心の自分には戻れない 今まで通りでは飽き足りないなら おかしいくらいがちょうどいい おかしな言い方も おかしな生き方も 否定されればくやしいね おかしな帽子も おかしな仕草も みえなくなったら寂しいね もう不思議なほどおかしな気分 なんだかおかしな気持ちだね |
|
| 猫と婆とそんな横顔 |
|
メールフォーム |
|
|
Powered By FC2 |
|
|
フリー素材のある場所 |
|
・天の欠片
|
RSSフィード |
|
|
フリースペース |
|
フリー百科事典
|
ブログ内検索 |
|
|




