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2006-07-25 Tue 00:14
カチッと音がした。
おばあさんが片手でたまごを、見事に割ったのだ。 お椀に落ちた黄身はウサギの空に浮かぶ島のようにひっそりと揺れた。 落ちていく 婆のみごとな 手さばきで ふわふわ浮かぶ 平和な小島 猫は一句詠い終えた。 けれども、おばあさんが箸を突き刺し、回し始めた。 「混ざれ、混ざれ、混ざり合えばいいのさ… かなしみの炎も駆け出しの昨日も…」 おばあさんは、そうしてまた創造と破壊を繰り返すのだろうか… 猫は複雑な思いで目を丸めている。 その横顔は、水平線を真っ直ぐ歩く夏のウサギのようだった。 その間ずっときみといた きょうは朝からきみといた ほつれた雲をといていた そしたらアイスがとけてしまった きみは冷たい目をしてた 先生礼節といていた その間僕らは暗号といた 奴らはいつも謎混じり 白い靴紐とけていた そしたらひとつの誤解がとけた 笑いながらふたりで歩いた たまごをといていた その間ずっときみといた 昨日は一日 きみといた 赤い髪をといていた その間ひとつの謎がとけた 花火の広がりになびきながら 夏の絵の具をといていた その間僕らはうちとけた ふたりで短い夏を描いた 先生呪いをといていた その間お化けは武装をといた あとは少し涼しくなった たまごをといていた その間ずっときみといた あれからずっと きみといた |
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| 猫と婆とそんな横顔 |
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