赤いステップ
2006-07-17 Mon 20:48
「雨の日は足下がわるくてね…」
でこぼこ道、水溜りを避けて歩きながらおばあさんは、猫に話しかける。
けれども、猫はシルバーカーに揺られて鼻歌を口ずさんでいた。
赤い薔薇の視線のように小さな動物が道路を横切った。
「ウサギかねー?」
それはイタチであることを猫の瞳は見て取ったが、あえてそれを口にすることはなく、猫は逆にウサギの耳の長さのことを思い出して少し微笑んでさえみせた。
その横顔は、雨の夜の月のうさぎのようにくつろいでいた。


赤いウサギはいそいそと
夕暮れを雨が照らす道の上
リスのように手を振って
小さな水たまりを跳び越える

飛んでいけ 
真夜中の雨を越えて

赤いウサギのステップは
ウサギの鞄のように
軽やかに陽気なステップ

ずるい蛙の跳躍は
蛙の頭のように
緩やかに賢明なステップ

ルンルン飛ぼう ルンルン

ステップは足取りのように歌う
くすりと音痴でも
未来は自分で変えるって

飛んでいけ
夏の未来鳥のように

羽根を持たないステップは
羽ばたくほども大きくない
雨のように鮮やかに
人溜りを飛び越える

グングン飛ぼう グングン

赤いウサギは足を止めて歌う
無理と承知でも
トライは気分で飛び放つと

赤いウサギのステップは
真似のできない陽気さで
僕らの垣根を跳び越える

さあ 飛ぼう
絶望の雨を越えて

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