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2006-04-06 Thu 08:19
クロッカスは春を喜びながら咲いていた。
ラッパスイセンが愛を歌いながら咲いていた。 オオイヌノフグリが子犬のように愛らしく咲いていた。 その向こうには、花が咲いていた。 その花の名は…… 猫の頭の中を、記憶が花のように駆け巡り、春が訪れるのを待つように記憶が訪れるのを待った。 けれども、それはついに目覚めることはなかった。 「新しい花だ!」 猫は喜びを表すために、花の周りを駆け回った。 それは、遠い異国の村で見られる猫の民族的な踊りに似ていた。 猫は気がすむまで、新しい花の周りを回り続けた。 ようやく、足を止めて花の方を見つめる。 その横顔は、ベリーニの絵を見つめる猫のようだった。 動物の中では 特別な存在 けれども もっと小さな名前が あなたを 猫の中でも 特別な猫にする 数字ではなく擬音ではなく 特別なものに変える 君の名は人 動物の中では 特異な存在 けれども もっと小さな名前が あなたを 大勢の中でも 特別な人にする 肩書ではなく制服ではなく 特別なものに変える 名を持てば そこからあなたは 特別な存在 名を知れば もっと 特別な存在に 近づける 名もないどこかの街中を 名馬の嘶きが通過する 名は記憶に刻まれて 誰かは敵意を込めて 特別な名を叫ぶ 名は心に刻まれて 誰かは愛を込めて あなたを呼ぶだろう |
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| 猫と婆とそんな横顔 |
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