どこへ
2006-03-28 Tue 03:09
夜と風の入り混じった交差点は、人と車と忍耐とため息が交差して一つの絵を作り出していた。
その絵の中では、猫が夜風に背中を丸めながら春を待つように信号待ちをしていた。
なぜ、猫は赤が青にかわるのを待つのだろうか…
そして、横断歩道の向こうで猫を待つのは何だろう…
タクシーの眩さは、猫の目を細め、その背中をより猫背にさせた。
車は止まり、人々は一斉に歩き始める。
けれども、猫は動かなかった。ただ絵を見ている猫だった。
その横顔は、十字路に立ち尽くすドラキュラの表情に似ていた。

みんなどこへ行くのだろう
帰る場所があるのだろうか
右へ曲がったり 左に曲がったり
人はどこへいくのだろう
荷物を抱えたり
橋を渡ったり
ライトは人と
人の作り物を照らす

みんなどこへ行くのだろう
戻る場所があるのだろうか
手と手をつないだり
背中に人を背負ったり
人はどこへ行くのだろう
何万年の荷物を抱えて
何千年の川を下って
知恵は人と
人の作り物を壊す

人はどこへ向かうのだろう
向かう場所はあるのだろうか
理想を抱えたり
不安におびえたり
それでも進むしかないの
みんなどこへ行くのだろう

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