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2006-03-13 Mon 18:59
捨てられた空き缶は、今や猫の足下にあった。
男は、空き缶を奪おうと猫の前に立ふさがっている。 けれども、猫は奇妙なフェイントで男を抜き去っていった。 猫の個人技が止められることは、稀なのだ。 そして、今日も猫のドリブルはやはり痛快無敵だった。 もしも、この土の上が真っ白いノートだとしたら、いかなる文字もインクも寄せつけない…。 そんな感じだった。そして猫の描くドリブルは誰にも解けない暗号だった。 あちらと思えばこちら、こちらと思えばやはりこちらだったりする…。 男を抜き去った後も、まだ空き缶と一体となった猫のドリブルは延々と続く。 その横顔は、好奇心に満たされた空き缶のようだった。 空っぽの 空き缶のように 空虚に 満ち足りていく 銀貨だけ 抜きさって 入れ物を 残して 去っていく 邪悪な 親切のように 海の盗賊が 投げ捨てて行った 千切れた 空き缶 中身を 持ち去って 私を 置いていく 影だけ 残し あなたは 去っていく 夜の高速を 駆け抜けていった 空洞の タイヤ すべてを 抜きさって 私を 空っぽにして 置いていく あとはだだ 冷たい音をたて 転がっていく |
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| 猫と婆とそんな横顔 |
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