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2006-03-12 Sun 01:55
少し人恋しく思ったのか、猫はリモコンのスイッチをぷちっと押してみた。
画面の中では、人間が胸に魚のような物をぶら下げて深刻げな面持ちで、言葉をしゃべっていた。それが何についてしゃべっているのかは、よくわからなかった。どうも最近、人間たちのしゃべっている言葉がみな同じように聞こえてならないのだった。 猫は無関心に画面から目をそらすと、リモコンを突っつきながら、回転し始めた。素早い猫のターン…。パンダの手拍子で転がる赤いサイコロのように…。 そうこうする内に、スイッチが当たりテレビは消えてしまった。 けれども、猫はそれを気にもしなかった。 猫の時間は、とても限られているからだ。 猫はまだリモコンと戯れている。 その横顔は、大辞典の中で踊る小さな文字のようだった。 それが本当に ニュースなの また今日も 大事なニュースが 埋もれていく 推測と憶測で成り立つ物語 それが本当の ニュースなの あなたの瞳は 震えてるのに そんなニュースは 伝わらない 過去と半生を振り返り 気づけば昨日と同じ物語 人目を引くセンセーショナル あなたの時間は 遠慮もなく 奪われる 憶測と好奇心で固めた物語 あなたの声は 訴えてるのに あなたの心が 震えてるのに |
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| 猫と婆とそんな横顔 |
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