心 の 隙 間 か ら 出 て お い で
猫の花
2006-03-04 Sat 09:48
ワビスケは、小さな花屋の店先でその名前の通り、いかにも寂しげにたたずんでいた。その花を見る時、それがどんなに能天気な一日であっても、誰しも詫び寂びを思うことなく、あるいは古い知人を振り返ることなく、その花を見ることはできないのだった。
そして、猫も同じく寂しげに椅子の上に寝そべっている。
あるいは、侘しい夢をみているのかもしれない。
おばあさんのその椅子で、おばあさんが帰ってくるまでその場所を、自分の陣地として独占することができるのだ。
それは猫にとってはひとつの喜びだった。
自分に与えられた居場所があるということは…。
けれども、猫はおばあさんの帰りを心待ちにしているのか、あるいは全く気にもしていないのか、それは猫にしかわからないことだった。
猫は少し、ワビスケのように首を傾けたように見えた。
その横顔は、遊べない遊園地で朝を待つ花のようだった。


いつか 来てくれたら
うれしいな
でも 来てくれなくても
それでも いいな
それでも 私は伝えたい
ただ 伝えるだけの愛
あなたの笑顔が
私の笑顔

いつも 来たくれたら
うれしいな
でも 来てくれなくても
それでも いいな
それでも 私は贈りたい
ただ 贈るだけの愛
あなたの元気が
私の元気
猫に贈る 花のように

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