ひねくれた空
2006-02-12 Sun 06:19
魔術師は、善良な悪夢から覚めたまっすぐな朝の中を、
どこへとも続く、まっすぐにのびきった道の上を、ひとり歩いていた。
なぜか迷いながら、なぜか立ち止まりながら、なぜか空を見上げながら。
そんな魔術師が、道の途中で未知なる魔法を試してみると、
まっすぐな道の向こうがひねくれた空に変わった。
けれども、それ以上のことは何も起きなかった。

「天気雨をポケットにとどめておくことはできないんだ」

雲と雲がぶつかりながらはじけ飛ぶ、
雲の切れ目から新しい雲が出てはまたはじけ飛ぶ。
そんなひねくれた空を見上げながら、魔術師は歌いながら歩いていった。

澄み切った 濁り空から
止まない 天気雨が降る
それから
私は 空の地上絵の中を
90色の 絵の具を持ったまま
どこまでも どこまでも
飛んでいくんだ

満天の 真っ赤な青空から
止まらない 長い雨が降る
私は 空に浮かぶ地上絵の中を
90色の 絵の具を抱いたまま
永遠に 永遠に
夢見ていくんだ

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