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2006-01-29 Sun 23:56
忍者の身を隠すように、雲がピッチの上を冷たく覆いつくす中、
キッカーはフレンチトーストを食べる侍のような横顔で、刀を置くようにそっとボールを置いた。 侍の前には5枚にも8枚にも見える人間の壁が、立ふさがった。 それは、忍者の作るお菓子でできた忍者屋敷のような壁だった。 忍者自身でさえもよじ登ることが不可能なような、高く粗末な壁。 そして、ゆっくりとキッカーの前に忍び足で近寄ってくるのだった。 キッカーは、3歩の助走をつけるとかまわず左足を振りぬいた。 ボールは侍の投げる信念の通ったダーツのように、地を這うようなスピードで忍者の壁をすり抜けた。 忍者のボスがゴール前に現れる。 瞳の中で、忍者の投げる手裏剣が回るように、魔法のかかったボールが渦巻いていた。 両手を広げたキーパーは、とっさに水団の術を繰り出したが、ゴール前ではまるで関係なかった。 ゴールはネットに突き刺さった。 キッカーは喜びのあまり空に拳を突き上げると、雲の子を散らすように雲が逃げ出していった。 そして、忍者が隠した宝物が現れるように青空が現れた。 今や空は馬鹿みたいに晴れ、彼は空以上に馬鹿騒ぎをしたかった。 忍者が駆けていく海のように、空がきれいだった。 |
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