心 の 隙 間 か ら 出 て お い で
空のぬり絵
2006-01-28 Sat 09:30
魔術師はどこからともなく、風を味方につけたり敵に回したりしながら、海の作り出す風景と物語と永遠の風の中からやってきた。
亀の機嫌をうかがいながら、昔話を聞かせながら。
そんな魔術師が、空に手を伸ばし蛍をはなすように魔法を浮かべると、
海の絵本が空のぬり絵に変わった。
けれども、それ以上のことは何も起きなかった。
「空を空っぽで満たすなんてできないんだ」
小首を傾げる亀と、絵の選択を相談しながら、魔術師は水平線の上を歩いていった。

いつかまた
あの日の空を 思い出す
今日がいくつ 過ぎ去っても
あの日の空の 広がりを
あの日の空の 明るさを
あの日の空の 空色を

いつの日か
あの日の空も 薄れゆく
昨日が今日を 追い越して
あの日の空の 広がりも
あの日の空の 明るさも
あの日の空の 空色も
眠ったままで 消えてゆく

いつかまた
見えない声に 振り返り
あの日の空を ぬりかえる
今日が明日を 追い抜いても
空はまた 変わりゆく
だからまた
あの日の空に たどり着く
あの日の空を 思い出す

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