透明周波数
2006-01-10 Tue 17:58
水色の透明人間のような横顔で、キッカーはボールを置くと、
ストリートギャングがトカゲの尻尾を振るように、左足を振りぬいた。
地球によく似た形をしたボールは、雲を切り裂くような、
音を立てて回転し、空高く舞い上がりみえなくなった。
キーパーは心の周波数を受け止めるファーストミットのような構えで、
落ちてくるボールを待ち受けていた。
信号のない交差点で信号を待つ7月うさぎのようだった。
ボールは落ちてくることはなく、そればかりか雨が降ってきた。
雲ひとつない空から落ちてくる土砂降りの雨のようだった。


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