よろめき色の虹
2006-01-08 Sun 23:57
魔術師はどこからともなく、月の真下からやってきた。
文学の森で駆け回り、科学の林で疲れ果てる。
そんな魔術師が、空に手をかざし不思議な言葉を発すれば、
寝起きの顔が、夜明けの丘に変わった。
けれども、それ以上のことは何も起きなかった。
「虹をくぐるほど簡単じゃないんだ」
よろめきながら、魔術師は夜明けの丘を駆け上がっていった。

別窓 | そんな魔術師 | コメント:0 | トラックバック:0 |
| 猫と婆とそんな横顔 |