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1月の足跡

「世の中は常識だ公式だとがんじがらめになっているけど、
それを一つ一つ壊していくことが日本のお正月やないかな?」
木登りの手足を休めて、先生が言った。
2月が逃げるように、1月がものすごい速さで過ぎ去っていった。
あたかも猿が木から落ちるような、速さだった。
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第九ボタン

魔術師はどこからともなく、陽気な森の中から天使と待ち合わせしたり、悪魔と鉢合わせしたりしながらやってきた。
そんな魔術師が、古い鞄を開いて新しい魔法を取り出すと、
天使の第二ボタンが悪魔の第三倉庫に変わった。
「簡単どころか最悪のことだ」
気がつくと、魔術師はすっかり悪魔の倉庫の中に閉じ込められていた。
悪魔の倉庫らしく、窓も笑顔もなかった。
「せめて第四だったら良かったのに・・・」
魔術師は、弱音をはきながら絶望にくれていた。
倉庫のまばゆい暗闇が、弱気を盛り立てているようだった。
・・・

魔術師は悪魔の第三倉庫の中で、悪い夢を見たり見なかったりしながら、一晩を眠りに費やした。
そして目覚めた時、魔術師の中で、頑ななドアを開く魔法の鍵も目を覚ました。
針の穴に魔法を通すように、魔術師は鍵穴の中に魔法を送り込んだ。
静寂と闇が悪魔の倉庫から逃げ出していくのが感じられる。
頑丈な門は消え去り、どこからともなく幻獣の獏がやってきた。
「どうも。こんばんわと言っておこう」
魔術師は悪い夢のかけらを獏に投げつけながら、暗い倉庫を後にした。
獏も食べない夢の残骸が、一時の間地面に落ちて残っていた。

口もあけずに食べつくす
言葉の嘘と むなしさを
何も告げずに飲みつくす
言葉のとげと 真実を
扉も開けずに入り込む
心の秘密の中にさえ
真っ赤なうそを 真っ青の赤で
包み込んで
ゆっくり 自分になりすます

忍者の駆ける空

忍者の身を隠すように、雲がピッチの上を冷たく覆いつくす中、
キッカーはフレンチトーストを食べる侍のような横顔で、刀を置くようにそっとボールを置いた。
侍の前には5枚にも8枚にも見える人間の壁が、立ふさがった。
それは、忍者の作るお菓子でできた忍者屋敷のような壁だった。
忍者自身でさえもよじ登ることが不可能なような、高く粗末な壁。
そして、ゆっくりとキッカーの前に忍び足で近寄ってくるのだった。
キッカーは、3歩の助走をつけるとかまわず左足を振りぬいた。
ボールは侍の投げる信念の通ったダーツのように、地を這うようなスピードで忍者の壁をすり抜けた。
忍者のボスがゴール前に現れる。
瞳の中で、忍者の投げる手裏剣が回るように、魔法のかかったボールが渦巻いていた。
両手を広げたキーパーは、とっさに水団の術を繰り出したが、ゴール前ではまるで関係なかった。
ゴールはネットに突き刺さった。
キッカーは喜びのあまり空に拳を突き上げると、雲の子を散らすように雲が逃げ出していった。
そして、忍者が隠した宝物が現れるように青空が現れた。
今や空は馬鹿みたいに晴れ、彼は空以上に馬鹿騒ぎをしたかった。
忍者が駆けていく海のように、空がきれいだった。

空のぬり絵

魔術師はどこからともなく、風を味方につけたり敵に回したりしながら、海の作り出す風景と物語と永遠の風の中からやってきた。
亀の機嫌をうかがいながら、昔話を聞かせながら。
そんな魔術師が、空に手を伸ばし蛍をはなすように魔法を浮かべると、
海の絵本が空のぬり絵に変わった。
けれども、それ以上のことは何も起きなかった。
「空を空っぽで満たすなんてできないんだ」
小首を傾げる亀と、絵の選択を相談しながら、魔術師は水平線の上を歩いていった。

いつかまた
あの日の空を 思い出す
今日がいくつ 過ぎ去っても
あの日の空の 広がりを
あの日の空の 明るさを
あの日の空の 空色を

いつの日か
あの日の空も 薄れゆく
昨日が今日を 追い越して
あの日の空の 広がりも
あの日の空の 明るさも
あの日の空の 空色も
眠ったままで 消えてゆく

いつかまた
見えない声に 振り返り
あの日の空を ぬりかえる
今日が明日を 追い抜いても
空はまた 変わりゆく
だからまた
あの日の空に たどり着く
あの日の空を 思い出す

帰れない帰り道

魔術師は、天まで届く階段もない森の奥から、借りてきた猫に追いかけられながらやってきた。
猫は何食わぬ顔で、地獄の釜の飯を食い始めた。
けれども、魔術師が地獄の釜の底に山びこをすべりこませるように、魔法を送り込むと、借りてきた猫は返し忘れたライオンに変わった。
ライオンは、何食わぬ顔で天国のパンケーキを食べていた。
「僕にも少しわけてくれるかな?」
魔術師と魔術師の歌う歌を乗せてライオンは帰って行った。
忘れ物を取りに行く
天国からの帰り道
無口なイルカと すれ違う
干からびた水路の中を
招きライオンに 連れられて
忘れ物を取りに行く
まだ帰れない 帰り道


街角の魔法

キッカーはワインの海で暮らすソムリエのような横顔で、猫を拾うようにそっとボールを置いた。
男の前には5枚の壁が立ち塞がる。それは人間の壁だった。
彼は、2、3歩の助走をつけると勢いよく左足を振り抜いた。
魔法がかかったボールは三丁目の角を越えていき、帽子をかぶった泥棒を一人捕まえた後、7丁目の朝日にぶつかると、帽子をかぶって戻ってきた。
そして再び5枚の壁の上を越えていく途中、帽子だけは落とし、壁の一人の頭に納まった。
ボールは急激に曲がり落ち、ゴールの右サイドネットに突き刺さった。
その間、キーパーは一歩も動けなかった。
キッカーは喜びのあまり空に向かって、拳を突き上げた。
空は馬鹿みたいに晴れ、彼は空よりも馬鹿になりたい気分だった。
翼がなくても飛べそうなほど、空がきれいだった。

途切れ途切れの結論

「結論から先に言うが・・・」
木登りの途中で先生が言った。
それは合理的なやり方なのだ。
過程を楽しんでいた木登りが懐かしく思い出される。
44時間目のチャイムが途切れ途切れに鳴った。
壊れかけのチャイムのようだった。

さよならから始まるゲーム4

「プレイボール」黒の審判が叫んだ。
左チームは左バッターをズラリと並べた打線を組み、
右チームは右バッターをぼんやりと並べてみた打線を組んだ。
そんな伝統の一戦が一回の表を迎えていた。

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冬のカエル

魔術師はどこからともなく、夜の残党に疑問を投げかけながらやってきた。
遊ばない働き蜂に追いかけられながら、蜂蜜をなめながら。
そんな魔術師が、指先で闇の言葉を作り、口先で闇の呪文を語れば、
庭の植え込みのトカゲが、冬の冷え込みのカエルに変わった。
けれども、それ以上のことは何も起きなかった。
「野良猫の気持ちを言葉に置き換えるほど簡単じゃないんだ」
ワインに酔ったライオンのような目で、一瞬カエルを見つめた。
朝の弾くオルガンの調べに乗っかって、魔術師は歌うように飛び跳ねていった。
帽子も飛ばない風の中を
夜を越えて流れていく
寒空に張り付く泣き虫みたいに
言葉の壁も飛び越えて
水色カエルが飛んでいく
雨も風も気にならない
サイコロもダルマも打ちとけて
風船の踏むタップのように
おはようのドアも飛び越えて
水色カエルが飛んでいく

鶴の翼

魔術師はどこからともなく、鼻歌交じりの粉雪の舞う季節の中からやってきた。
森の狼の放つ鋭利な言葉の刃物を、丸まった日の光に包み込みながら。
そんな魔術師が、ちっぽけな呪文を小手先の技術で転がせば、
亀の万年筆が鶴の便せんに変わった。
けれども、それ以上のことは何も起こらなかった。
「天国に手紙を届けるほど簡単じゃないんだ」
魔術師はさっそく、小鬼の悪戯をたしなめる赤鬼の眉間のように、
しわのよった便せんに天国の手紙をしたためた。
それは鶴の翼そのものとなって、どこへともなく飛んで行った。

もしも僕のちっぽけな魔法が
今よりもっとちっぽけで
今よりもっとつまらなくなったら
その時は笑っていられますように
無風の風が無慈悲な夜より
魔法のかけらを運んでくるように
上の空で僕のそばで
見守っていてください

さよならから始まるゲーム3

さよならから始まったゲームをツキノワグマが取り囲むかのように、選手は円陣を組み固まった。
けれども、その円陣はどこか角ばっていて四角い円卓会議のようだった。
あるいは、尖った円盤、半径を失った円のように見えた。

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さよならから始まるゲーム2

さよならから始まるゲームに目もくれず、ロボモフはうつむいたまま絵本の中に没頭していた。
「せめてお名前だけでも・・・」狼の少年が、絵本の中で懇願する。
ブラックタイガーはそれでも冷たく言い放った。

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憂いの木馬

魔術師はどこからともなく、実りの秋を通り過ぎた冬の中からやってきた。
昨日の順風に乗ったり、明日の逆風に押し戻されたりしながら、
狂った竹馬に乗ってやってきた。
そんな魔術師が、指先で底辺のない三角形を作りながら、
風に呪文を浮かべれば、
呪いの竹馬が憂いの木馬に変わった。
けれども、それ以上のことは何も起こらなかった。
「他人の人生を100度変えるほど簡単じゃないんだ」
冬の作り出す寂しさを通して木馬を見つめた。
無口になった木馬は、黙り込んだ魔術師を乗せて幻の森の中に消えていった。

まるで人間

「わしは人間じゃ!! 」
先生はまるで人間のような顔をして言った。
彼はガラスの心を持った鶴のような横顔で、
35時間目のチャイムを聞いていた。
すべてがあべこべになっていくのが感じられた。

月の雪だるま

魔術師はどこからともなく、逃げ惑うように雪の中からやってきた。
黒の狐に追われた天使が炎の中で助けを求めていた。
魔術師は、氷りついた表情を浮かべ空に謎の呪文を浮かべだ。
「青空・涙空・それでも上の空・・・」
火だるまの天使が天使の雪だるまに変わった。
けれども、それ以上のことは何も起こらなかった。
「屋上から三日月に飛び乗るほど簡単じゃないんだ」
魔術師は雪ダルマを崇拝の目で眺めながら、雪の中へ駆けていった。
雲に描かれた冬の中で
雪の友達と雪合戦
ありふれた雪に触れ
冷たい気持ちに包まれて
思いのたけを投げ合って
どこまでも続く雪合戦
雪のダルマを転がしながら
雪の女王を味方につけて
雪のミイラと雪合戦
雪のおにぎり食べながら
夜までも夏までもずっと
白い謎が解けるまで
雪の砂漠で雪合戦
雪ダルマが歳をとるまで
世界最後のその日まで

雨のち疑惑のパスポート

魔術師はどこからともなく、山の麓で犬と戯れるように、
森の手下の子犬と戯れながら、あくびをしながらやってきた。
そんな魔術師が空を魔法で包み込み、言葉を呪文で包み込めば、
すると、子犬の好奇心が老犬の懐疑心に変わった。
「雨に打たれながら疑惑を晴らすほど簡単じゃないんだ」
魔術師は疑いの歌を歌いながら、犬に連れられて帰っていった。
逃げ場もない逃げ道を
緩やかに転げ落ちていく
国籍不明の人形に
ピエロの手渡すパスポート
あなたを人間に映すだろう
落ち葉もない坂道を
緩やかに急カーブして
壊れかけの人形に
砂場で拾ったパスポート
あなたの姿を明かすだろう

招き猫の招待状

「君たちに教えることは何もない!!
 もはや私は教師でさえない」
自分の耳をも疑う言葉だった。
いったい目の前に立っている者は何者なのだろう?
55時間目のチャイムが静かに鳴った。
振り返った招き猫の鳴き声のようだった。

日曜の呪文

魔術師はどこからともなく、どこかその辺からやってきた。
その辺の風と、その辺の歌を歌いながら、
豚の焼き鳥と鳥の豚カツでお腹を満たしながら、陽気にやってきた。
そんな魔術師が何を思ったか何かを思いながら、
不思議な呪文を唱えるように、本当に不思議な呪文を本気に唱えると、
歩行者天国が競争者地獄に変わった。
けれども、それ以上のことは何も起こらなかった。
「昨日の日曜日に戻るほど簡単じゃないんだ」
夜のかけらに押されながら、ぶつかりながら、魔術師は、
勝者のいないレースのゴールを目指して、走り出していった。

さよならから始まるゲーム

それはサヨナラゲームから始まるゲームのようだった。
「皆さんさようなら」
「気をつけてお帰りください」
「さようなら。会心の勝利でした。寒いから気をつけて」

→続きを読む

光の影絵

魔術師はどこからともなく、月の創造する影の中からやってきた。
魔術師は、大鉈をおろしもう今日はこのへんにしとこうかとお百姓さんが、
両手を上げて提案するみたいに手を広げ、魔法めいた呪文を唱えた。
「青空・眠り空・煙空・煙る街角・・・」
すると、野良犬の紙芝居が瑠璃色猫の影絵に変わった。
瑠璃色猫の造りだす、狐、渡り鳥、クジラ、幸福、猫・・・・
月の演奏の下で、猫の造り出す影絵が朝が影を飲み込むまで続いていた。
魔術師は不思議な影絵を、人生の目的を忘れて見つめていた。
かけがえのない家庭を見るように、影が意外に少ない影絵を見ていた。
狐、伝書鳩、古時計、光のクジラ、並木道、孤独、幸福餅、猫・・・・

地球は繰り返し回る

「繰り返しになるが」
先生が繰り返した。
木登り専門学校の先生はみんな猿だった。
毎日の繰り返しだけが木登りを上達させるのだという。
72時間目のチャイムが静かに鳴った。
瑠璃色猫の鳴き声のようだった。

透明周波数

水色の透明人間のような横顔で、キッカーはボールを置くと、
ストリートギャングがトカゲの尻尾を振るように、左足を振りぬいた。
地球によく似た形をしたボールは、雲を切り裂くような、
音を立てて回転し、空高く舞い上がりみえなくなった。
キーパーは心の周波数を受け止めるファーストミットのような構えで、
落ちてくるボールを待ち受けていた。
信号のない交差点で信号を待つ7月うさぎのようだった。
ボールは落ちてくることはなく、そればかりか雨が降ってきた。
雲ひとつない空から落ちてくる土砂降りの雨のようだった。

ウサギの獅子舞

魔術師は夜とすれ違いながら、走る亀を勇気づけ、
歩くウサギを景気づけながらやってきた。
そんな魔術師が、空に手をかざし不思議な呪文を唱えれば、
天使の獅子舞が悪魔のたこ踊りに変わった。
けれども、それ以上のことは何も起きなかった。
「ポケットから思い出を取り出すほど簡単じゃないんだ」
夜のかけらと戯れながら、魔術師は踊るように消えていった。

よろめき色の虹

魔術師はどこからともなく、月の真下からやってきた。
文学の森で駆け回り、科学の林で疲れ果てる。
そんな魔術師が、空に手をかざし不思議な言葉を発すれば、
寝起きの顔が、夜明けの丘に変わった。
けれども、それ以上のことは何も起きなかった。
「虹をくぐるほど簡単じゃないんだ」
よろめきながら、魔術師は夜明けの丘を駆け上がっていった。

空白のラブレター

左手にウエディングケーキ、右手に白紙のラブレターを抱えながら、
「かわら割りなら、今日だけお断りだ!! 」
空手家の顔には、文字通りそう書かれてあった。

イルカ音符

寝れない寝袋で眠るお姫様のような横顔で、
猫は眠りながら心の日記をつけていた。
うたた寝したイルカにそっと毛布をかけるような目覚ましの音が、
静かに朝の音符を運んできた。
猫の一ページはまだ始まらなかった。

雨のざわめき

一瞬の長雨と、赤い白鳥を夢に見ながら猫は一人ぼっちで眠っていた。
帆掛け舟の上に舞い降りた千羽鶴のざわめきのような、
目覚ましの音が、船出の時を告げるように、出発の時を告げた。
夢の中の白鳥もざわめき始め、それに合わせて猫は寝返りをうった。

カッチカッチ

アルファベットを暗記しながら、
アルファベットの大の字になって、猫は眠っていた。
心のホッチキスを留めるような、
カッチカッチという目覚ましの音が朝を告げた。
カッチカッチとがんじがらめの一日が始まった。

未発表会

値引きシールを貼られたおにぎりのような、
角ばった横顔をして猫は眠っていた。
天国から流れてくる未発表曲のような目覚ましの音が、朝を告げた。
曲調に合わせるように、猫はまた寝返りをうった。

紙くずの勇者を乗せた紙船には舵も羅針盤もなかった。
「宙を舞う意志はあるんだし、そのための風もあるんだし」
けれども、風はいつもよりも緑色をしていて、紙船には折り目もなかった。
緑の風が運ぶ横殴りの雪の中を、紙くず船は星を縫うように、雪をかき分け、
ふわふわとしたスピードで、揺れるように空を飛んでいた。
「まだ遅くはないんだし、もう遅くもないんだし」
それでも、雪の空の日はすっかり暮れかかっていて、風の中からまた風が、
今度はよりいっそう緑がかって吹き付けてくるのだった。
みぞれに近い雪が紙船を取り囲み、もてあそぶ中、
なおも、船は国境に近い駅も越えて飛んでいった。
「もう日は沈んでるんだし、それでも気持ちははずんでるんだし」
翼もない紙船は、雪船になっても飛び続けていた。
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junsora(望光憂輔)

Author:junsora(望光憂輔)

おかしな比喩を探し求める内に
いつしか詩を書きはじめました
たいした意味などありゃしない


旅の途中の紙くずたち
今日も散らばって行こう
いつも破り捨てられても

猫と婆とそんな横顔はリンクフリー
「喜多さん、いいとこばっかじゃねえか」

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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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