心 の 隙 間 か ら 出 て お い で
飛べない箱
2005-12-28 Wed 21:19
飛べない跳び箱を見上げるうさぎのような横顔で、
キッカーは、割れないクス玉を蹴飛ばすように左足を振り抜いた。
どこかの惑星に似た形をしたボールは、
ギザギザの言葉が回転するような音を立てて飛んでいき、
心のゴールに光のように突き刺さった。
彼はうれしさのあまり空を仰いだ。
それは心奪われるような空だった。
そして彼は完全に心を奪われていた。
こんな空を見たことはないとずっと思いながら、走り続けていた。
終わらないマラソンのゴールのようだった。



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