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夕陽のエンドレス

夕陽を見ながら朝日も見ているといった顔で、猫は眠っていた。
渡り鳥が時間を渡る羽音のような目覚ましの音が、
羽ばたくように、一年よりも長い一日の終わりを告げた。
昨日のかけらが、川辺の石ころみたいにだんだん小さくなって、
見えなくなって、消えていくようだった。
エンドレステープの終わりのようだった。
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泣き虫かご

泣き虫の幽霊をなぐさめるピアニストのような横顔で、
手品師は雨を待つように冬が通り過ぎるのを待っていた。
テーブルの上に予期しない何かが運ばれてきた。
たのんでもいないコーヒーだった。
別れの朝に飲むコーヒーのような色だった。

時の置き去り

星のドーナツをくぐるライオンのような横顔で猫は眠っていた。
七福神が鍋をつついているような目覚ましの音が朝を告げた。
朝がゆっくりと、小豆色の夜を置き去りにし始めた。

飛べない箱

飛べない跳び箱を見上げるうさぎのような横顔で、
キッカーは、割れないクス玉を蹴飛ばすように左足を振り抜いた。
どこかの惑星に似た形をしたボールは、
ギザギザの言葉が回転するような音を立てて飛んでいき、
心のゴールに光のように突き刺さった。
彼はうれしさのあまり空を仰いだ。
それは心奪われるような空だった。
そして彼は完全に心を奪われていた。
こんな空を見たことはないとずっと思いながら、走り続けていた。
終わらないマラソンのゴールのようだった。


ふわふわ反省文

夜のかけらでお手玉をしながら、
魔術師はどこからともなく左45度の角度からやってきた。
天国のチョコで家を建て、地獄のバニラで小屋を作る。
そんな希望を胸に空に手を伸ばし、完成予想図を導いた。
けれども、導かれたのは未完成反省図だった。
彼の頭の中で反省文が浮かんでは消え、消えてはまた消えていった。
そして彼は、どこからともなく浮かんできた歌を口ずさみながら、
どこへともなく幻のように消えていった。
海にレモンが浮かぶように
スープに船が浮かんでいた
空気にコーンと良い考えが
夜にちりが浮くように
朝に君の言葉が浮いた
悪いうそのように
世界に私が浮いていた
ふわふわと
星のように
みんな軽がると

汚れた洗剤

右手に汚れた洗剤、左手に溺れたバーボンを抱えながら、
「かわら割なら、今夜はお断りだ!! 」
空手家はしゃがれた声でつぶやいた。

国際木登り

「国際木登り専門学校で今日も何を学ぶのだろう?」
行方不明の探査ロボを探すロボットのような横顔で、
彼は考えていた。
24時間目のチャイムの音が気だるく聞こえてきた。
「木登りを学ぶんだろうな」

白鳥の消えた湖

紙くずの勇者は、ニットのゆ冠を目深にかぶり、砂もない砂利道に座っていた。
石ころを冬の湖に投げ込むと、水を打ったように水を3回打って消えていった。
けれども、二度目に投げた時は、
水に当たって真っ直ぐ自分の方に跳ね返ってきた。
彼は驚いて、無口になったアサガオのような顔で天を仰いだ。
どこからともなく、勇者の上から流れ星が一つ、
音もない雨音を抱え込んだイルカの様に通り過ぎていった。
紙くずの勇者は、願い事もせずに光るイルカを見送った。
けれども、流れ星は湖の上に落ちて浮かび、
しばらくしてそれは、白鳥の形を形作った。
光の白鳥は、身じろぎ一つせず雪のように居座っていた。
「ここに帰ってきたんだね・・・」
彼は、呼びかけるでもなく声に出してそう言っていた。
けれども、彼が手を伸ばした瞬間、白鳥は羽音も影も残さず消えていた。
冬の湖は水を打ったような静けさを残し、星の瞬きだけを映していた。

たかがこんなことで

狐も狸も正直な森の中で、
しょぼくれた魔術師は降りかかる森のキノコを払いながら、
歩いていた。
そんな魔術師が空に手をかざせば、
狐のため息が狸のアクビに変わった。
けれども、それ以上のことは何も起こらなかった。
「これくらいのことで、くじけちゃいけない」
魔術師は、夜とかくれんぼしながら闇の中に消えていった。

声もない返事

「この学校では返事は2回だ!! 」
彼は、先生の言葉を聞きながら、
世界最後の待合室で春を待つ待ち人のような横顔で考え込んでいた。
返事を2回するってことは、わかりすぎるくらいわかってるってことなんだ。
だから、本当は返事をする気もなくなっているだろうに。
けれども、やはり確認のため2回ってことなんだな・・・
他人に言い聞かせるように、自分に言い聞かせていた。
そうする内に、また眠たくなってきた。
47時間目のチャイムみたいに、53時間目のチャイムが鳴っていた。

音楽的気分

紙くずの勇者は、夜のかけらにつまずきながら森の中から出てくると、
いきなり鈍器なようなもので殴られたような衝撃を覚えた。
けれども、彼が殴られたのは打楽器だったのだ。
痛く、それにもまして音楽的な気分になった。
そして彼は、歌っていた。誰にも教えてもらってない歌を。
・・・・・
殴り書きの激しい雨が
殴り書きのうれしい靴を履いて
殴り書きの楽しい歌を歌った
殴り書きの慎ましい風の中で
殴り書きの優しい冬が
私の心の中にやってきた
小さな夜が大きな空に向かって
また殴り書きしてる
伝えたいメッセージ
すべては風にかき消されて
・・・・・
彼は、そのような歌を、朝が自分を取り戻すまでの間繰り返し歌っていた。

色んな色

「何でも専門学校で今日も何を学ぶだろう?」
悩み多き千羽鶴のような横顔で、彼は考え込んでいた。
「色んなことを学ぶんだろうな、きっと」

夕陽の右隅に

鬼その人のような門番が立ち塞がるゴールを見据え、
未熟な完熟トマトのような穏やかな横顔でボールをセットすると、
キッカーは青い紅葉をひまわりに振りかけるように、
左足を降りぬいた。
地球にとてもよく似た形をしたボールは、鋭く回転して、
三銃士が仲間割れする剣のような音を立てて、
柿色の空に舞った。
やがてボールはゆっくりと落ち、キーパーが夕日に見とれている間、
心に吸い込まれるようにゴールの右隅に吸い込まれていった。
空は馬鹿みたいに柿色に染まり、
彼は、夕日そのもののようにはしゃいでいた。
その目も夕日色に染まっていた。

これからのあらすじ

魔術師はどこからともなく、森の中からやってきた。
水を得た小魚にビールをかけ、
空を失った小鳥にエールを送る。
そんな魔術師が空に手をかざせば、
これまでのあらすじが、これからの道筋に変わった。
けれども、それ以上のことは何も起こらなかった。
「天気雨をコルクボードに貼り付けるほど簡単じゃないんだ」
闇も逃げ出しそうな夜の中に、魔術師は逃げ込むように消えていった。


計算外の内側

右手にソロバン、左手に電卓を抱えながら、
「かわら割りなら、どう考えてもお断りだ!! 」
空手家は計算外の顔をしていた。

カブトムシも呆れ顔

過去を振り返る窓もない部屋の中、
小さな大金を不器用に扱うカブトムシのような横顔で、
手品師は、ポケットに哀しみをしまい込むように、
温かいコーヒーを、冷めた体の中に流し込んでいた。
哀しみは、借り猫ほどに弱々しく、
コーヒーの白さと夜の黒さに混ざり合い、
溶け込んでいった。

47時間目

「木登り専門学校で今日も何を学ぶだろう?」
筋書きのない童話の通行人のような横顔で、
彼は考え込んでいた。
47時間目のチャイムが気だるく聞こえてきた。
「早く帰りたいな」

絵に描いた宇宙

絵に描いた餅を食べる賢者のような横顔で猫は眠っていた。
宇宙新聞の一面を飾ったような、賑やかな目覚ましの音が朝を告げた。
ドカドカと音を立てて何気ない一日が始まった。

千羽鶴の舞

一羽の千羽鶴に出くわした勇者のような横顔で、
手品師は、冬の海に流れ星を浮かべるように、
冷ましたコーヒーを口に運んでいた。
優しい色のコーヒーカップはやがて空っぽになった。

妖怪ももらい泣き

背中も記憶も突き刺す風の中で、
古時計よりも古ぼけた魔術師は立っていた。
後悔の悔しさを嬉し涙に
妖怪の妖しさをもらい泣きに変えていく
そんな魔術師だった。

空より天気雨

土砂降り天気雨を見ているような横顔で、
どこにも飛べないジャンプ傘を振るように
キッカーは左足を振り抜いた。
ボールは勢いなく上に飛んでいき、飛ぶ鳥を落としていった。
キーパーが鳥をキャッチしている間に、
鋭く落ちたボールは、心の真ん中に直接突き刺さった。
空はばかみたいに晴れ、彼は空よりもばかみたいになって喜んでいた。
そして、そんな自分の横顔に戸惑いを覚えた。

丸い角砂糖

角砂糖が優しく微笑むような横顔で猫は眠っていた。
朝がホワイトボードに落書きしているような
カサカサという目覚ましの音が朝を告げた。
よろめきながら朝がカナリア色の空気に溶け始めた。

3cmの月

少年は昨日と明日の間にある、
セピア色の月に向かってボールを蹴った。
追いつくことを恐れながらも月に追いつこうと、
走っている少年の横顔に似ていた。
月との距離は永遠に3cmだった。

ミイラのはじく電卓

ミイラの発言を黙って聞いている議長のような横顔で
手品師は冬色のコーヒーを飲みながら、心の電卓をはじいていた。
見たことも、優しい言葉もかけれない不思議な数字たちが、
コーヒーの白さに溶け込んでいった。

待ち人は待ち猫

世界最後の待合室の待ち人のような横顔で猫は眠っていた。
心の隙間に2トントラックが突っ込んできたような
目覚ましの音が朝を告げた。
ガヤガヤと朝が音を立てて始まった。

三日月ホットケーキ

冬の真ん中に、自分を偽る牛のような嘘っぽい横顔で、
キッカーはボールを置いた。
冷たいホットケーキの上で踊る手品師のように、
左足を振り抜くと、地球によく似た形をしたボールは、
まるで魔法がかかったように迷いながら空に舞った。
自由を恐れるかのように金魚と遊ぶか、金魚を救うか迷っていた。
ボールは杏色だった。
三日月色のハートが回転するような音を立てて、
やがておにぎりのように急降下して、
心のゴール左隅に哀しみが晴れたように突き刺さった。
彼は空に向かって手を振った。
空はばかみたいに晴れ、彼は空よりもばかになっていた。

心の二重扉

名もなき男の差し出した名刺のように白い横顔で、
心に手を当ててロボットは眠っていた。
心の二重扉に鍵をかける時の冷たい金属音のような、
目覚ましの音が朝を告げた。
よどんだ空気が空の水色に溶け始めた。

ガラスのウ冠

ガラスのウ冠をかぶった王子のような横顔で
ホワイトコーヒーを飲んでいた。
夜の青さがコーヒーの白さに溶け込んでいった。

そっけない招き猫の泣き声のような目覚ましの音が朝を告げた

文学の森に迷い込んだ北狐のような
そんな横顔をしていた
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junsora(望光憂輔)

Author:junsora(望光憂輔)

おかしな比喩を探し求める内に
いつしか詩を書きはじめました
たいした意味などありゃしない


旅の途中の紙くずたち
今日も散らばって行こう
いつも破り捨てられても

猫と婆とそんな横顔はリンクフリー
「喜多さん、いいとこばっかじゃねえか」

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『ウィキペディア』












































 

「行き先のないバスに乗って
 あてのない旅をしています」

「僕たちは心の旅をまだ
 始めたばかりなんです」



「この場所は自由な場所。
 本当に自由すぎる」
「でもまだ足りないんです」





「春の足音を、
 しばらく前に、聞きました。
 私はもうとけてゆきます」
「大いなる誤解が
 とけていく速度で…」






『落書き』

偶然たどり着いたこの場所
あなたは何を探していたのです

求めるものと目の前にあるもの
それはどれほど違っていても
みかんの色は変わるのです

あなたという存在が
あなたを囲む海や人や森が
歌い励まし騙し傷つける頃
空想の世界の中で
生まれ変わるならば
いつかそれは
求めるものと同じであったか
近づいていくこともあるのでしょう

偶然目に触れた落書きに
こんなことが書いてあるとは
思わなかったでしょう
だからそれを望んで
これを書いたのです

少し時間を
無駄にさせてしまったね






『空白の壁ときみ』

壁が空いているから
ここを詩で埋めようかな

何も書くことはないけれど
何もない時だって
詩を書いていいんだよ

何もなくても
聴きたいときがある
きみの声を

点滅するバスは
行き先を決めかねているけど
もう詩は出発したよ

年中融けない雪だるまが
上で見てるんだ
これでまた融けにくくなった

壁が空いているから
サンドイッチのない詩を
猫に内緒で書いてる

見つかると嫉妬するからね

寝静まった頃静かに書いて
きみもやっぱり静かに読む

見知らぬきみ
またここで落ち合おう

きみの空いてる時間にね






『そんな横顔』

獣のような 大声で
どこかで 叫んだケダモノ
気高さを保ったまま
毛玉を嫌う ケダモノ
そんな生き物が いるのだろうか

僕らは 
不思議な生き物を見るような目で
不思議な生き物を眺めるんだ

1000年前から生きてるみたいに
落ち着いて 慌てない
何でも知ってるような
そんな横顔で
質問には 答えることもない

それでも 僕らは
昨日生まれた ばかりのような
そんな横顔 してたんだから
不思議な生き物 眺めるような
そんな横顔 してたんだから






『片隅』

ノートの片隅に
詩を書いている
誰に見せる
あてもない

頭の片隅に
詩を留めている
未だ現れる
気配はない

カフェの片隅で
詩を書いている
誰に会う
約束もない

世界の片隅で
詩と向き合っている
そうしていると
寂しくもない






『できそこない道』

完成することのない
できそこない道を
僕は歩いている

進んでいるのか
戻っているのか
それさえわからない

それでもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている

つまずくことばかり
挫けることばかり
たどりつくこともない

どこにもかえれない
できそこない道を
僕は歩いている






『なきうた』

理由もなく
泣きたくなるのです

二月が終わる頃になると
遥かなる距離を越えて
オレンジの光が
届いたのを知った時

理由もなく
泣きたくなるのです

小さな息吹が
青白い風の中に
溶け込む匂いを知った時

私は生まれるよりも
遥か前のことを
思い出しながら

理由もなく涙を流し
歌わねばならない
という理由において
歌うのです

遠い過去の人である
私の声が
あなたの元へ届く日を
想像したりしながら
























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